「年収2000万円を目指すなら、お金に対する間違ったイメージを捨てよ」では、お金に対して貪欲になることが大切だと説明した。もう一度言うが、金持ちや富裕層という人たち、お金や稼ぐことに対して、誤ったイメージは捨て、正しいイメージを持ってほしい。
今回はちょっと趣向を変えて、そんなイメージをより鮮明に焼き付けてくれる映画を紹介しよう。私のおすすめは、巨匠マーティン・スコセッシ監督の「ウルフ・オブ・ウォールストリート
」である。
主演は超人気俳優のレオナルド・ディカプリオ。日本版のキャッチコピーは「貯金ゼロから年収49億円」だ。予告編では「もうちょっとで週給1億円だったのに」というテロップまで流れる。内容もエキサイティングなので、とにかく今より多く稼ぎ、高年収を目指すマインドを奮い立たせるのにもいい。
ウルフ・オブ・ウォールストリートとは
「ウルフ・オブ・ウォールストリート 」は、実際に起こった巨額金融詐欺事件として有名な「ストラットン・オークモント事件」を題材に、その主犯者(現在は著述家として活躍)であるジョーダン・ベルフォートの破天荒な人生を描いた大ヒット映画だ。
金、女、麻薬に明け暮れ、放送禁止用語が飛び交いまくるシーンがふんだんに盛り込まれている本作は、恐らく女性には相当受けが悪い。ただ、男性でこれが嫌いというなら、金持ちになるには向いていないかもしれない(笑)
当たり前だが、私は何も金融詐欺を行って金を儲けろと言いたいのではない。ここまでわかりやすく「お金を貪欲に追求する姿勢」が描かれた作品は珍しいから薦めるのだ。拒絶反応を示してしまう人には気付けないが、実は「どうやってお金を儲けるか」という点において、作中で言っていることは相当正しい。
あなたはペンを売れるか?
象徴的なシーンが一つあるので紹介しよう。主人公であるジョーダン(レオナルド・ディカプリオ)が、会社を創設するにあたり、様々な人を勧誘するのだが(ほとんどが低学歴で話も通じない連中ばかり)、その中に、一番有能だと目を付けている麻薬密売人のブラッド(ジョン・バーンサル)がいる。
皆でレストランで食事をしているシーンで、ジョーダンは手に持ったペンをブラッドに差し出し、「これを売ってみろ」と問いかける。何度頼んでもなかなかケチャップが来ないブラッドはイラつきながら、すぐそばのペーパーナプキンを1枚取り出し「ペンを売れだって?これに名前を書け」とぶっきらぼうに答える。
わかるだろうか?
サラッと流れるこのシーンだが、これは実は商売の本質なのだ。
商売の本質を見誤るな
普通の人は、何か商品を売ろうとすると、その商品の特性や良さを延々と説明したがる。立派な資料まで用意するかもしれない。しかし、これだけモノがあふれる世の中で、そのやり方はまず上手く行かない。客からは煙たがられ、話も聞いてもらえず、資料なんて読まれもしないのが関の山だ。
ブラッドは違った。彼は商品の説明も何もせず、とにかく「ペンを使うしかない状況を作り出した」のである。これはとても大切なポイントだ。事実映画の中でも「見ろ!彼は需要を作った」とジョーダンは言っている。
商売では、物が良いから売れるのではない。「その商品をお客さんがどうしても欲しいと思うから売れる」のである。これは特にモノやサービスがあり過ぎる現代では、忘れてはいけない視点なのだ。大半の儲からない会社は、物が悪いのではなく、「お客さんに心底欲しいと思わせることができていない」のである。
映画の終盤、ジョーダン・ベルフォート本人に紹介されてホールに登場し、講演を始めるジョーダンは聴衆に問う。「ペンを私に売ってみてくれ」と。
あなたは、あなたの商材をお客さんに売れるだろうか?
確実に売ることができるなら、あなたは大金持ちになることができる。
どうやったら売れるかわからない?
実は、「どうやったら売れるか?」をひたすら考えるのが経営者の仕事なのである。年収2000万円を目指すために、ぜひあなたも常に考えてみて欲しい。